兵法の世界では、古くから様々な武具や道具が使われてきました。兵法道具の種類は数え切れないほどありますが、その中でも、兵を統率するための道具は特に重要となります。ここでは、伊賀風山流で使用する主な道具について解説しています。
金鼓螺旗
金鼓螺旗は、それぞれ鐘、太鼓、法螺貝、旗を意味します。これらは、各部隊が遠くに陣を敷き、互いに言葉が聞こえず、見えない時、座る、立つ、動く、止まる、進む、退く、右、左などを指示する道具です。
太鼓
法螺貝
軍扇旄鞭
軍扇旄鞭は、軍扇(軍配)、白旄、軍鞭を意味します。これらは、いずれも兵を面前で指揮して命令に従わせる道具です。軍扇、白旄、軍鞭は、本来はその用途を異にしますが、時に臨んで兵を指揮するという点では共通しています。
軍扇
白旄
軍鞭
幕縨
帷幕は兵営に張る幕のことです。籌(はかりごと)を帷幄の中に運(めぐ)らすという言葉もあるように、軍師を象徴する道具の一つといえます。また、縨(母衣)は、鎧の後ろに付ける布のことです。古くは弓を防ぐために用いられましたが、後に差物の一種とされるようになりました。